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俺は零細企業の2代目!

防音材「一人静」を販売している零細企業経営者。防音や経営奮闘をお伝えします!

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布教に学ぶビジネス

 今でこそ平穏に思える仏教ですが、江戸時代までは派閥抗争・武装蜂起が絶えない宗教だと思います。有名なのは織田信長と10年近く抗争した本願寺家。15世紀後半に伝わった火器を早くも取り入れてるそうです(ルイス・フロイスの日記より)。当時の状況を考えれ非常に先進的だと思います。宗教が争いをしないというのは今の感覚で、15、16世紀は抗争が当たり前。そこで火器導入という先進的な行動をとることは我々ビジネスマンにとっても勉強になります(宗教的な善悪は抜きに致します)。

 

 本願寺親鸞を祖にする浄土真宗です。武士が台頭する鎌倉幕府では禅宗が流行しましたが、中興の祖と言われる蓮如は非常に革新的な布教をします。たとえば仏教の理解のない人々に「御文」を配ります。仏教を分かりやすい言葉で解釈したものですね。我々メーカーでは取扱説明書の様なものだと思います。仏教を今まで知らない人々に如何に分かり易くするかに腐心します。この点、重要です。知らない人々にメリットを伝える、を意識してます(どんな人間でも南無阿弥陀仏を唱えれば浄土に行ける)。文以外でも絵で分やすく表現し、文字が読めない人々にも考えを伝えます。当時の世界観を考えれば平穏を望む気持ちはあっても基本的人権などありもしなく、人切りが当たり前の時代です。次世代の転生では平和に生きていけることがどれだけ望ましかったことか。

 

 さらに全国に「講」を立てたことも面白いと思います。講は信仰集団ですね。これが過激派すると一向一揆などの原因になりましたが、江戸時代では幕府による檀家政策に用いられました。ビジネスではメーカーに対しての「商社」のイメージだと思います。メーカーの製品を信用している商社が中心となり各地域のお客様に対して売り込みをしてもらう。

 

 日本では宗教のイメージ、穏やかで若干古臭い伝統のように思います。しかし、当時としては仏教の教えを紹介しようと、損得勘定なしに新しい方法で全国に広める意気込みが感じられます。その方法も人間の心理をついて現代でも応用できそうですね。

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