ちょっとまて、その起業!
クラウドファンディングやITの高度化でサラリーマンからの起業を考えているかもしれませんが、思っている以上に成功する方は少ないと思います。下記は自分の体験談からで、メーカーでの起業だと思って読んでください。また、偉そうに書きますが、普段からこんな偉そうなことを言ってるわけではありませんのであしからず。
まず、成功をどのようにとらえるかですが、大まかにざっとですが
① 収入が増える
② 上下関係のストレスが無くなる
③ 自由な時間が増える
④ 有名になる
ではないでしょうか。自分が思っている欲望かも(笑)
なんかTVや政府が若者や独立を応援してくれるから何とかなるんじゃないか?最悪、バイトやなんかで生きていけるよ。それよりは今のこの窮屈な生活から逃れたい、と思って起業すると、相当苦しむはずです。
①の場合は、立ち上げメンバーの数や固定経費にもよりますが、自分の費用度外視でやるしかありません。だって、仕事ないですもん。仮に仕事があっても、それが継続的に増えとは限りません。起業が軌道に乗るまで約3~5年、その間の収入分を補えますか?
②の場合、メンバーが増えてくるに従って、起業時の認識が希薄になる場合があります。こちらが採用したいと思う優秀な人材はベンチャーには来ないと思った方がいいでしょう。会社、すなわち社長が育てていかなければいけません。メンバーだって生活の保障がなければついてきてくれません。空中分解おこします。そうすると、ストレスが無くなるなんて嘘。
③の場合、自由時間増えるなんてのも最初はあるはずありません。①、②の問題が、普段の自分の生活で解決できますか?考える時間、根回しや実行などであっという間に自由時間なんて無くなります。仕事なければ自分で全国回って取りに行くしかありませんからね。あと、WEBの進歩で楽できるんじゃないかな?と思うかもしれませんが、ツールは進化しましたが、あくまでも人間を対象にしていることを忘れない方がいいです。交渉する場合も、キーパーソンがいるはずなので、その人と会う・話をするにはどうしたらいいかを考えるはずです。となると・・・。
④の場合は、通常のきっかけではなかなか出会えません。TV、雑誌では若者の起業を取り上げていますが、本当の技術やサービスを行っているのは一握りでしょう(たとえば一時期話題になった情報教材もいまだよくわかりません)。広報の仕方も色々ありますが、WEBだけではうまくPRできません。そこでまた、人間の登場です。
つらつら書いてきましたが、①~④はすべてかなえたい欲望ですが、起業時はすべて叶いません。むしろ逆になくなります。どれも密接にかかわっており、一つをクリアしてもどれかが重くのしかかり体調不良になったり廃業、なんてこともあります。日本では毎年8~9万社を起業しているようですが、10万社が廃業しています(新しいサービスが古いサービスを駆逐したのか、単純に起業が上手くいかなかったかはわかりませんが)。
人間、得意なことは一つぐらいありますが、もし、自分が人間関係の構築が下手な場合は、誰か信頼できる人間がそばにいるといいと思います。その代り、自身は意思決定や方向性をしっかり提示していかなければなりません。自分が意思決定苦手な場合でも、そのサポートをしっかりしてくれて、立ててくれる人がいないとうまくいかないと思います。収入も大事ですが、一番は人間関係が解決してくれると思います。