SEO対策費用に見る技術の価値

　「ものづくり」や「日本の技術」という言葉は安心感があり、誇らしい気持ちにさせてくれます。しかし、１国の技術者たちで継続的に世界の人々に支持される技術を開発することは可能でしょうか？答えはNoです。技術を保護するために特許がありますが、この特許には基本構造やミソになる部分が記述され、世界中の人々が閲覧可能です。その結果、特許に抵触しないミソを除いて製品開発をすれば模倣品が出来ます。また、最も簡単なのは技術者の引き抜きなのです。結果、常に開発する側は資本を使い、後続の方が市場やニーズを判断して有効に製品投入が出来るようになります。

　目に見える「モノ」以外でも、コンサルやサービスにおいても同じです。「SEO対策」というサービスを聞いたことがあるかと思いますが、これは自社のWEBを上位にあげたりするサービスです。１０年ほど前は技術も限られたエンジニアーにしかなく、意外に高額でしたが、現在では少人数で低価格の企業も現れてきて、サービス向上と低価格化の波が押し寄せているようです。弊社にも何件か売り込みの電話が来ますが、会社の規模に比例して同じサービス内容でも費用が上がっております。

　よく考えれば当たり前ですが、企業が大きくなればなるほど固定費や管理費がかかり、それが価格に反映されてしまいます。また、昔の価格のままで対応しているお客様もいるので、新興企業に対抗して価格を安くしてしまうと、今までのサービスと価格の整合性が取れなくなってしまいます。

　モノづくりにおいて開発者や企業は注目されます。しかし、それが注目されるまでの対応や競争力が実はその会社の強みなのです。